バレンタインデー
「てっんかーっ!」
道徳がトレーニングしている岩の隣に浮いている岩で同じくトレーニング中だっ
た天化に声をかける人物が一人。
「ん?どうしたさ、。」
天化はトレーニングを中断し、額の汗を腕で拭いつつ応じた。
「今日なんの日だか分かる〜??」
「?、さぁ??」
少し考えるが、わからない。
「今日は……(溜め)…バレンタインデーでっす!!」
「バレンタインって、この時代の、さらにこの中国という国では存在しないと思
うさ。」
「うるちゃい。そゆこと考えると負けと思え。
…せっかくお菓子持ってきたのになー、そんなこと言って、要らないのかなー。
」
「あ、要る!要るさ!!」
ハイ、ハイと天化は大きく両手を上げた。
ひとまず休憩ということで、卓についたたち。
「…で、なんで君たちここにいるんだい?;;」
ちなみにここは乾元山。
「太乙はおやついらないのー??」
「え、おやつがあるのかい??」
『おやつ』と聞いて目の色変えるヤツ(笑)。
「…で、中身は何なのさ?」
の持っている袋を覗く天化の目は興味津々だ。
へへん、とばかりに希は胸をはって答える。
「クッキーでーす。」
「「おおーっ。」」
甘物に飢えている二人はぱちぱちと拍手を送る。
太乙がお茶をいれ、ちょっとしたティータイムである。
「バレンタイン、ということは、他にもあげたのかい?」
「んとねー、望と、十二仙のみんなと、揚ゼンと雲中子と、ナタクと、雷震子に
あげる予定で、望と揚ゼンには渡し終えた」
「、が作ったさ?」
恐る恐る天化が問う。
生命的甚大な問題だ。
「うん♪」
「一人で作れたとは思えないね、誰か一緒に…ハっっ!!」
太乙はそう言いかけて自ら口を塞いだ。
天化も大急ぎでさらに塞ぐ。
しかしもうすでにその言葉はに届いていたが。
「…何か、言った?」
ブンブンブン、と二人は超高速で首を左右に振った。
「そ。…でも一応このクッキーは普賢と作ったんだ☆
見た目に違わず料理上手いんだよね、あの人。」
『なら食っても平気だな。』
その瞬間二人は顔を見合わせてそう思った。
「何今思った??」
にっこりした顔が二人を精神的に締め上げる。
「「何も。」」
「そ。」
数時間の間、三人は会話を楽しみつつ小袋にはいったクッキーを食べ終えた。
普賢も手伝ったから死にはしないだろう。多分。
「ふー。じゃ、みんなにも届けてきまぁす。あ、ナタクどこ?太乙」
「西の方で宝貝に入ってるよ」
「そう。じゃ、足元に置いとこう。」
合計14個の小包を持ち、は近所周りを、天化はもう一度トレーニングをしようと立ち上がった。
「あ、ホワイトデーにお返しよろしく☆」
「「え。」」
「ホワイトデーは三倍返しが基本よ☆」
「「え"。」」
「もちろん、手作りで。よろしくv」
「「ぬゎにぃぃぃ!!??」」
手作りなんか出来るかと苦悩する男二人を置いて、は行く。
…崑崙山、今日も良い天気です。
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初書き封神小説その2。
天化と太乙はそれぞれでは王道だけど、このペアはあんまないなぁ、と書いて読み直してからふと思った水乃です。
でもこの二人とお茶会なんてしたら死にます。口とか鼻とか色んなトコから血だして。
だって太乙がお茶煎れるとか…っ!!(鼻血。)太乙や天化のお手製お菓子とか…っ!!!!(吐血)
いや待てその前に作れるのか??でも本とか見て頑張って欲しいvv
この先ほのぼのギャグ以外に小説書けるのかしらと今からピンチな水乃(汗)。